フェンフリー同盟諸国をはじめ世界中の国々が
「アナランドは世界の宝、世界の未来の象徴である【王たちの冠】を盗んだマンパンの大魔王に、いかなる制裁を加え、シャランナ王に借りた冠を無事奪還するか?」に耳目をそばだてている。
それなのに、その大魔王に挑まないとアナランド政府が決定したとき、僕は背筋がうすら寒くなる思いがした。
フェンフリー同盟諸国はこの姿勢をどう見ることだろう?
宮廷官僚によって行われる関係省庁連絡会議の内容は、同じ公務員であるだけに僕の耳にも入ってくる。
「要は、冠を取り返せばよいのであり、大魔王を倒すのが目的ではない。軍隊の派遣は目的に沿ったものとは言い難い」

オイオイ!
取り返せる望みが薄いからこそ武力制圧の正当性が高まってるというのに、なぜ話を逆進させた!?
しかし彼らはこのズレまくったコンセプトを、あたかもトレンドにピッタリな名案のように強行した。
そしてこの決定がなされたときから、フェンフリーをはじめいくつかの国に打診していた援軍要請も一切行われなくなったんだ。
論旨のすり替えはいつものこと。
一部宮廷官僚の独善が国民総ツッコミの対象になるおバカ政策になってしまうことも、官庁ではあり得ることだけどさ・・
一部宮廷官僚の独善が国民総ツッコミの対象になるおバカ政策になってしまうことも、官庁ではあり得ることだけどさ・・
だから“有事”なんだって!
こんなときに平和ボケしたセオリーを適用するなって!
ホラこうなった。ニュース見てごらんよ

各国では「戦う意思を失って膝をついた状態」か、「やけっぱちになって開き直った状態」とみるかで意見が分かれている(フェンフリータイムズ)。
主要6か国の対アナランド輸入依存度が急速な後退傾向(デイリーカーレ誌)。
アナランドを準敵性国家と認識したいくつかの国が、危険要素は早めに潰しておくべきと主張し、国境付近への兵力集中が行われつつある状況(ラドルストーン日報)。
ちなみに、我が国でカクハバード側とは正反対にある安全なはずの南西地区で、しきりに前哨基地が強化されているのはこのせいだ。






