オーガの体は、昨夜僕を襲ってきた狼男よりは小さいけど、それでもやっぱり見上げるばかりの巨漢だ。

それに、広背筋と上腕二頭筋あたりの躍動感が、けた外れな腕っぷしの強さを顕わにしている。

おまけに指先は、鉄みたいな爪で覆われてるから、ある意味刃物を10本持ってるようなもんかな

 

はたして、素手じゃないとはいえ、僕程度が生身で立ち向かって勝てる相手か?

いや、たとえ勝てたとしても、かなり被弾してしまうのでは?

 

(メタ記述)
主人公:技量8(+1広刃の剣) 体力6

オーガ:技量8 体力7

 

やはり、補助魔法を一発撃っておいて戦うのがよさそうだね。

 

「DIM」

これは混乱魔法だ。相手が混乱状態に陥る

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オーガは突進をやめた。

キョロキョロと落ち着かない視線で自分の身体と僕を交互に見たかと思うと、今度はブツブツ言いながら数歩退いていく。

たぶん、ひとつの意識を長く保てない状態になってるね。

一気にカタを付けよう。

 

(メタ記述)道具不要のDIM発動により、体力ポイントを2失う
主人公:技量8(+1広刃の剣) 体力6→4

オーガ:技量8→4(混乱状態で技量半減) 体力7

 

途中、かなり伯仲した接戦のときもあったけど、オーガは僕の前に崩れ落ちた。

一応、ブラック野郎の冥福を祈ると、僕はさっそく室内を物色し始めた。

削岩機か砕岩機か知らんが、これが気になるんだよね。

 

厚生省に肩入れするつもりはないけど、岩の粉砕による粉塵発生の状況を調べてみたいんだ。

ってのはホラ、健康被害の起きる劣悪な労働環境で働かせてたっていうことを暴いて、民意も問うことができるじゃない?

 

それにさ、厚生省は労働環境のほうしか問題にしないだろうけど、この部屋の換気の仕組みや、排出された粉塵が鉱山のどっち側の気流に乗るかによって、西側にあるアナランドへの影響は違ってくる。

排出規制をかけなくちゃならない状況かもしれないし、環境庁としては黙ってられないよね。

 

「なんだこりゃ!」

砕岩機のハンドルを回そうとしたけど、固くてちっとも動かない

思い切り体重をかけても、ビクともしないぞ。

僕はさっき見たオーガの広背筋や上腕二頭筋の発達ぶりを思い出した。

この機械を動かすには、あの程度まで体を造りこむ必要があるんだな。

 

テーブルには、オーガの作業が終わった岩が2つ乗っている。

やはり、バケツの中にあった鈍く光る岩石は値打ち物だったようだ。

この機械にかけると、宝石の素と言えるほどの半加工がなされるらしい。

さらに研磨をかければ宝石の出来上がりってわけだ。

 

バケツの中には選別済みの岩があるし、もしも自分で機械を回せれば、この半加工品をもっと作れるのに…。

 

惜しいが、この2つだけで良しとしよう。

最終仕上げ前のものだから正確な価値が出ないけど、この宝石1個は金貨10枚相当にはなりそうだ。

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でも「相当」だからお釣りをもらうのは難しそうだね。

できるだけ10枚に近いものを買ったときの交換材料にしよう。

 

僕は部屋を出て、さっきの分かれ道に戻った。

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