「正解!」
当たり前だ、そのくらい。
だいたい、1問目でそんな引っ張るなよ!
「ではふたつ目の質問じゃ」
小手調べは終わった。次がラスト問題だ。どんな難問が来るか?
1問目の回答で、アリアンナの名を声に出して言ってみたことにちょっとドキドキが残る僕は(ピュアか!)、老人の目をにらむように見据えた。
「これまで通った三つの村を、順にあげてもらおうか?」
ヘッ!?
そんな簡単なワケないよな?
アナランド方面からここへやって来る旅人の一般的なルートなら、僕が辿ってきたとおりで、カントパーニ、クリスタタンティ、ダンパスだけどさ。
「そのとおり」
当たりかよ!
ラスト問題がそんな簡単でいいのか!?
モンタ…じゃなかったアンタは、それで納得なのか?
それから、正解のときに使うフレーズが絶対に違う気がするぞ!
なんかわからんがその言い方だと、問題は25個くらいないと、なんかしっくりこない!
(メタ記述)
私の見ている創元推理文庫の「魔法使いの丘」では、実際にこの部分では「そのとおり」と記されています。
児玉さん?
まあいいか。
吊り橋を渡る最中、老人は僕の旅の無事を祈り、その後ある言葉を叫んだ。
「洞窟の鬼神の迷宮にご用心。
危険な罠の数々は、あたかもメデューサの目のごとし」
何処のことだ? シャンカー鉱山の坑内のことか?
たしかにあそこには罠が存在した。
「左にあらざる通路をば、選びし不運な旅人を、いまかいまかと待ち受ける」
ちがうな。シャンカーじゃない。
シャンカー鉱山の分かれ道で、罠があったのは左だった。「左に非ざる通路」には作業中のオーガがいただけだ。
まあとにかく、今後洞窟が出てきた時は、迷ったら右へ行ってはいけないと…
クラピカ理論に毒されたアナランド人がそこへ行ったら、皆殺しに合いそうな場所だね。
本庁の会計担当者に、是非ともそこへの旅行を勧めたいな、絶対に(フフフ…)
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