ダンパス村の出口は、いきなり二股に分かれている。
1本は曲がりくねりつつの登り。
もう1本は森へ続く下り。
もうわかってるよね? 僕の考え。
シャムタンティの標高はシャンカー鉱山でピークを迎えた。
もう登る方向へ行く気はない。森へ下るよ。
ほぼ午前中いっぱいかけて、丘の斜面をめぐる。
曲がりくねる道の途中で食事を摂った。これで手持ちの食料はあと2食分だ。
(メタ記述)
体力ポイント:13→15
食料:3→2
もうすぐ正午になるころ、もう一度道が二股になった。
一方は丘を下るんだけど、浅い谷間に下りた後すぐに次の丘を登ることになる。
もう一方は、こっちの丘と次の丘の間に渡された、木の吊り橋へ続いている。
どう考えても、わざわざ下って登り直すよりも、橋を渡ったほうが早い。
吊り橋ってのがちょっと危険な気もするけど、僕ら魔法使いは落下の時に役立つ呪文も知ってるし、できれば暗くなる前に集落を見つけておきたいんだよね。
ってことで、ここは吊り橋のほうを選ぼう。
橋のそばまで行くと、そこには小さな小屋があった。
さっきの場所からだと樹の陰になって見えなかったけど、人が居たんだね。
近づくと中から老人が現われて、僕と橋の間に立ちふさがった。
まさか、ここでバトルしなければならないのか?
立ち止まって様子をうかがう僕に、老人はしわがれ声でこう告げる。
「見知らぬ者よまちなされ。
ここを通って行きたくば、ヴァンカスさまのふたつの問いに、ちゃんと答えてもらおうか」
まさかの謎解きバトル?
アリアンナをクイズ王だと思い込み、クイズバトルを想定して肩透かしを食ったけど、まさかここでクイズ対決になるとは…
しかも対戦相手は美女じゃなく、こんな爺さん…
(戦わないでもいいじゃん。飛び越えていけるしさ)
一般的に非力な魔法使いでも、この老人なら力づくでゴリ押しできそうだよ。むろん僕だってさ。
(でも)
この老人自身が魔法使いってこともある。
それもかなりの魔力を持った…
(あり得るな)
よそ者ってだけで問答無用に道を阻むってことは、かなりの力量とみた。
ここは相手の言葉どおり、受けて立った方がよさそうだ。クイズバトルを。
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